周辺の温度が上昇すると部品が膨張し伸びが生じます。この伸びを熱ひずみと呼びます。
設計時に以下のことに注意してください。
① 製造工場と製品の設置場所の温度差
② 時間変化により生じる外気温の変化
③ 稼働時の発熱による温度変化
熱ひずみは温度変化によるもので、外力で生じる引張、圧縮、せん断ひずみとは異なります。
温度の変化と部品の伸びは比例関係にあります。
この比例する直線の傾きを線膨張係数と呼び、温度変化による伸びを表しています。
熱ひずみ λ (ラムダ)を線膨張係数 α (アルファ)と温度変化ΔT (K)で表すと以下のようになります。
また各材料の線膨張係数は下表に示される値となります。
熱ひずみ λ を線膨張係数αを使って
求める式。
拘束され汰部品が温度変化で膨張や収縮できない場合、生じた熱ひずみが内力として作用します。
この内力を熱応力と呼びます。
熱膨張の場合、部品の膨張が拘束され圧縮される状況になります。
この場合、熱応力は圧縮側に作用するためマイナス記号を付けて表します。
熱収縮の場合、部品の収縮が拘束され引っ張られる状況となります。
この場合、熱応力は引張側に作用するため記号は付けません。
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