演習問題(強度計算)

(せん断応力)

【問題1.】

引張荷重P=120kNが作用しているとき、せん断力でピンが破損しない直径dを求めなさい。
ただし、ピンの許容せん断応力τaを50 MPaとする。

(ポアソン比)

【問題1】

直径2 cm、長さ75 cmの丸棒に引張荷重を加えたとき0.17 mmの伸びを生じた。
ポアソン比が0.30のとき、直径の縮みを求めなさい。ただし円周率3.14とする。

【問題2.】

質量750 kgの物体を正方形断面の角棒に載せた。
このとき角棒に生ずる圧縮応力が250 kPaとなるような正方形断面の一辺の長さaを求めなさい。
ただし、重力加速度は9.806 m/(sec.)**2とする。

(総合演習)

【演習 1.】

踏み台(高さ300mm)の基本設計をしてください。

【基本仕様】

  1. 踏み台に作用する質量は100kgとする。

  2. 基準強さは降伏応力とし、安全率は2とする。

  3. 以下の表より使用する材料や鋼材を選択すること。

  4. 踏み台に曲げ変形やたわみは生じないものとする。

【設問】

1) 踏み台に作用する荷重を求めなさい。ただし重力加速度は9.81 m/s**2とする。
2) 一般構造用圧延鋼材(SS400)の基準応力から許容応力を求めなさい。
3) 許容応力と踏み台に作用する荷重から使用する鋼材を断面性能表から選択しなさい。
4) 選択した鋼材は、どれくらいの荷重に耐えられるのか考えなさい。

【演習 2.】

ホイスト(工場内の重機物を吊り上げ、運搬する装置)に、玉かけ用フックを引っ掛ける環状リンクの設計を依頼された。以下の基本仕様から環状リンクの形状を決めてください。

【基本仕様】

1) 玉かけで吊るす重機の質量は1000 kg とする。
2) 重力加速度は 9.81 (m/s**2) である。
3) 基準応力は降伏応力で安全率は3とする。
4) フックの横幅は20 mm、縦幅の最大値は25mmである。

【設問】

1). 玉かけでフックに生じる荷重を求めよ。
2). 一般構造用圧延鋼材を選択し許容応力をもとめよ。
3). 環状リンクの線材の径を決めよ。

【演習 3.】

椅子の基本設計をしてください。
ただし椅子に曲げ変形(たわみ)は生じないものとする。

【基本仕様】

1) 椅子に作用する質量は50kgとする。
2) 基準応力は降伏応力とし、安全率は3とする。
3) 使用する材料はSS400とし椅子の足は丸棒とする。

【設問】

1) 踏み台に作用する荷重を求めなさい。ただし重力加速度は9.81 m/s**2 とする。
2) 選択した材料の基準応力から許容応力を求めなさい。
3) 許容応力と踏み台に作用する荷重から脚1本の断面積を求めなさい。
4) 椅子の脚1本(丸棒)の直径を求めなさい。

【演習 4.】

ピストン・ピンの設計を依頼された。
以下の基本仕様からピストン・ピンの直径を決めてください。

【基本仕様】

1) ボア径(シリンダーの直径)は16.25mm、
ストロークは150 mmとする。
2) ガソリン燃焼時に生じる圧力は300 MPaとする。
3) 下図のようにピストン、ピストン・ピン、クランクが
接続されているものとする。
4) 材料は以下より選択し、基準強さは降伏応力で
安全率は5とする。