引張・圧縮応力

試験片に作用する外力(荷重)は応力 (単位面積当たりに作用する荷重)、その変位はひずみ(単位長さに対する変位量の比率)で比較します。

  • 応力 σ = (荷重 P) ⁄ (面積 S)

  • ひずみ ε = (伸び ∆l) ⁄ (全長 L)

【引張応力】
部品が引っ張られる場合、内部に生じる応力は引張応力、ひずみは引張ひずみと呼びます。

【圧縮応力】
部品が圧縮される場合、内部に生じる応力は圧縮応力』ひずみは圧縮ひずみと呼びます。
また引張応力と区別するためにマイナス記号を付けます。

  • 引張応力の説明図

  • 圧縮応力の説明図

【例題1】

直径5.00 mmの針金に質量80.0 kgの物体を吊り下げます。針金の断面に生じる応力を求めなさい。
ただし重力加速度は9.81 m/s**2、円周率πは3.14とします。

【解答】

針金には引張応力が作用します。

針金の断面積を求めると (π×5**2) ÷ ⁄4 = 19.62 (mm**2)
物体に作用する重力は 80.0 × 9.81 = 784.8 (N)

したがって引張応力は 784.8 (N) ÷ 19.62 (mm**2) = 40.0 (N⁄mm**2) = 40.0 (MPa)