技術者倫理
技術者倫理
一般的に言われる技術者倫理は以下のようなものになります。
機密保持
秘密を漏洩しない (図面やノウハウを、許可なく公開しない。)
盗用しない (業務上、知り得た情報を利用しない。)
公益確保
公共の安全 (利用者の安全(命や財産)を守る。)
環境の保全 (製品の製造から廃却まで、環境に悪影響を与えない。)
資質向上
コミュニケーション (関係者との良好な意思疎通を図る。)
知識・技能の水準向上 (自身の能力向上に努める。(日々精進))
技術データの不正問題
ここ数年の間に社会問題となった出来事を以下に示します。これから機械設計を仕事とする場合、このような出来事に巻き込まれる可能性があります。このような場合、皆さんならどうしますか ?
勤務先を告発しますか?
『業務命令だから、上司の指示に従っただけ。』と無関係を装いますか?
このような不都合な出来事を一人で解決することはできません。
まずは事実確認と上司、あるいは社内の関係者に相談しましょう。
会社の内部で相談ができない場合、家族や友人など身近な人に相談してみましょう。
けっして一人だ抱え込まないように助けの手を求めてください。
燃費不正問題
2016年 三菱自動車工業(株) 燃費不正問題(外部サイトにリンクしています。)
2018年 スズキ(株) 燃費及び排出ガスの抜取検査の不正事案(外部サイトにリンクしています。)
データ偽装
2015年 東洋ゴム工業(株) (2019年1月にTOYO TIRE株式会社 に社名変更) 免振ゴム問題(外部サイトにリンクしています。)
マンション傾斜問題
2015年 横浜市マンション傾斜問題(外部サイトにリンクしています。)
2020年 福岡市マンション傾斜問題(外部サイトにリンクしています。)
公益通報者保護制度
内部告発については告発者を保護する公益通報者保護制度(外部リンク)があります。
ただし告発する内容が以下の事実に基づくものです。以下の事実とは認められないような場合、公益通報者としては認められませんし虚偽の事実を告発したとして混乱を招いた責任を追及されることもあります。慎重に対処しましょう。
犯罪行為の事実 (刑法や個別法の罰則に違反する犯罪行為の事実 )
詐欺、横領、健康被害、有害物質の食品販売、リコール隠し、価格カルテル など
行政指導や行政処分の理由となる事実
行政指導や行政処分の実効性を確保する仕組みとして罰則の担保がある場合において、その事実があると行政指導や行政処分を受けることになるもの